デビットカードとは?クレジットカードとの違いや上手な使い方を解説

デビットカード決済は、クレジットカード決済と比べるとマイナーなキャッシュレス決済であるといえます。しかし、経済産業省が2022年6月1日に発表した「2021年のキャッシュレス決済比率を算出しました」によると、キャッシュレス決済比率は32.5%で、そのうち、デビットカードは0.92%でした。2020年は29.7%のうち0.75%で、デビットカードの利用率が増加しているのは確かです。
とはいえ、デビットカードとは何か、クレジットカードと何が違うのか、また、どこで使えるのか正確にはわからないという人もいるでしょう。ここでは、デビットカードとクレジットカードの違いや、デビットカードのメリット・デメリットをご紹介します。
デビットカードの特徴とは?
デビットカードとは、カードを使ったと同時に、そのカードに登録している銀行口座から利用した分の金額が引き落とされる仕組みを持つカードです。
お買い物をする前に銀行やATMに立ち寄って現金を引き落とす手間が省けるだけでなく、独自のポイントプログラムや付帯サービスもあるため、現金でお買い物をするよりも利便性が高いカードです。
また、クレジットカードとは違い、銀行口座の残高以上のお買い物はできないため、使いすぎで支払いができないなどのトラブルを回避することもできます。
デビットカードには2種類ある
現在、日本で発行されているデビットカードは下記の2種類です。
・J-Debit
「J-Debit(ジェイデビット)」とは、キャッシュカードをそのままデビットカードとして用いるキャッシュカード一体型タイプのデビットカードです。J-Debitは、J-Debitマークがある加盟店で使うことができます。
・ブランドデビット
ブランドデビットとは、VisaやMastercard®、JCBといった、クレジットカードの国際ブランドがついたデビットカードです。クレジットカードと同様にスーパーやコンビニ、レストランなど、さまざまな店舗で使うことができます。ブランドデビットは日本国内だけでなく海外でも利用可能であり、提携ATMで現地通貨を引き出すこともできます。
デビットカードのメリット
デビットカードにはクレジットカードにはないメリットがありますが、クレジットカードとは異なるデメリットもあるため、使用する際にはしっかりと認識しておく必要があるでしょう。
まずは、デビットカードのメリットをご紹介します。
使いすぎを防げる
クレジットカードの場合、設定された限度額まで利用することができますが、デビットカードの場合、引き落とし口座の範囲内でしか使えません。デビットカードであれば、口座の残高を超えて使いすぎてしまうことがないので安心です。
基本的に審査不要で、高校生でも持てる
デビットカードは原則として、審査不要で作ることができます。クレジットカードに比べて年齢制限も緩く、銀行口座があれば高校生でも持つことができます。
利用額に応じたキャッシュバックがある
デビットカードによっては、クレジットカードのように利用金額に応じたポイントがもらえたり、キャッシュバックを受けたりできるサービスが用意されています。こういったサービスが受けられるデビットカードであれば、現金払いをするよりもお得であるといえるでしょう。
不正利用など万一に備えた補償がある
デビットカードには、万一の不正利用時の補償が用意されています。発行元の銀行やカード会社が不正利用であると認めた場合、クレジットカードと同じく、被害額の全額または一部が補償されます。
海外でも利用できる
前述のとおり、国際ブランドがついたデビットカードなら、クレジットカードと同様、海外で使うことができます。中には、国内外で適用されるショッピング保険や、クレジットカードと同様に、旅行傷害保険が付帯しているデビットカードもあります。これらの付帯サービスはカードによって異なりますから、デビットカードを作る前に、十分にチェックしておきましょう。
デビットカードのデメリット
デビットカードにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。続いては、デビットカードのデメリットをご紹介します。
口座の預金残高までしか利用できない
デビットカードは、引き落とし口座の残高までしか使えません。残高が少なくて大きな買い物ができない点に、不便さを感じる場合があるでしょう。
一方、クレジットカードの場合、引き落とし口座の残高に関係なく、ご利用限度額までの買い物ができます。
分割払いやリボ払いができない
デビットカードの利用では、1回払い以外を選択することができません。クレジットカードの利用では、月々の支払負担を減らすために、常に分割払い、またはリボ払いにしているという人は、デビットカードを利用するときには注意が必要です。
ネットショッピングで使えない場合がある
デビットカードのうちJ-Debitは、ネットショッピングで利用することができません。ネットショッピングを頻繁に利用される人の場合、不便に感じてしまうでしょう。
キャッシング機能がついていない
デビットカードにはキャッシング機能はありません。
一般的なクレジットカードにはキャッシング枠があり、利用限度額の範囲内で現金を借り入れることができます。しかし、デビットカードではキャッシングサービスを利用することはできません。
キャッシュカードと一体型のデビットカードであれば、ATMなどで現金を引き出すことができますが、この現金はあくまでも自身の銀行口座からの引き出しです。デビットカード単体型は、現金の引き出しができません。
デビットカードとクレジットカードの違い
デビットカードとクレジットカードの使い方は似ていますが、機能は大きく異なります。デビットカードとクレジットカードの違いを具体的に見ていきましょう。
■ デビットカードとクレジットカードの違い
デビットカード | クレジットカード | |
---|---|---|
支払いのタイミング | 即時引き落とし | 月ぎめ後払い |
年齢制限 | 原則15歳以上(中学生不可) | 原則18歳以上(高校生不可) |
ポイント/キャッシュバック | カードによって異なる | 一般的に適用される |
ETCカード | 原則不可 | 利用可能 |
支払回数 | 1回払いのみ | 1回払い、2回払い、分割払い、リボ払い、ボーナス払い |
利用限度額 | 銀行口座の残高、または自身で設定した利用限度額の範囲内 | カード会社の審査によって決まる |
利用できる場所 | J-Debitの提携加盟店(J-Debitカード) 国際ブランドの提携加盟店(ブランドデビット) | 国際ブランドの提携加盟店 |
支払いのタイミング
デビットカードは、カードを利用したタイミングで即時引き落としされます。一方でクレジットカードは、月末などの締め日に、その月に利用した分を合計し、翌月の支払日に引き落とされる月ぎめ後払いです。
なお、クレジットカードの締め日と支払日はカードによって異なります。
年齢制限
デビットカードは原則15歳以上が利用可能ですが、カードによっては16歳以上とされていることもあります。ただし、いずれも利用者名義の銀行口座が必要になります。対してクレジットカードは高校生を除く18歳以上が申し込みできます。
なお、デビットカードの場合は、基本的に審査がありませんので、申し込みに際して収入の有無は問われません。しかし、クレジットカードの場合は、発行に際して審査があるため、申し込むカードによっては収入がないと審査に通らない場合もあります。
ポイント/キャッシュバック
カードの利用額によってポイントがもらえるポイントプログラムやキャッシュバックは、クレジットカードのほとんどが付帯しているサービスです。
しかし、デビットカードの場合は、ポイントプログラムやキャッシュバックがないカードもあります。
ETCカード
ETCカードとは、高速道路や有料道路の料金所で自動支払いができるカードで、利用には専用の機器が必要です。クレジットカードの多くは、そのカードに紐づくETCカードを発行しているほか、ETC一体型のクレジットカードもあります。
クレジットカードに紐づいたETCカードの場合、利用した金額をクレジットカードの利用金額の合計金額が、支払日に引き落とされます。
デビットカードは、そのカードに紐づくETCカードの発行はできません。
支払回数
デビットカードの利用の際には、1回払いしか選択できません。クレジットカードの場合は、1回払いのほか、2回払い、分割払い、リボ払い、ボーナス払いなど、複数の支払方法を選ぶことができます。
利用限度額
利用限度額もデビットカードとクレジットカードでは大きく異なります。
デビットカードの利用限度額は銀行口座の残高です。もしくは申し込む際に、自分で利用限度額を設定することができます。
一方でクレジットカードの利用限度額は、カード会社が審査をして、決定します。
利用できる場所
クレジットカードにはVisaやMastercard®、JCBなどの国際ブランドがあり、カードの国際ブランドが提携している店舗でしか利用できません。これは国内でも海外でも同様です。
一方でデビットカードはJ-Debitカードであれば、J-Debitと提携している店舗で利用が可能ですが、J-Debitの提携店舗は日本国内にしかありません。
近年は、Visa、Mastercard®、JCBといった国際ブランドがついているブランドデビットも多く発行されています。ブランドデビットは、海外でも利用できますが、クレジットカードと同じようにその国際ブランドと提携している店舗のみになります。
デビットカードとプリペイドカード・電子マネーの違い
デビットカードやクレジットカード以外にも、プリペイドカード・電子マネーといったキャッシュレス決済もあります。デビットカードとプリペイドカード・電子マネーの違いについてご説明します。
利用限度額
デビットカードは、銀行口座の残高もしくは利用者が設定した金額が利用限度額ですが、プリペイドカード・電子マネーは事前にチャージした金額が利用限度額となります。利用した際は、そこから差し引かれ、チャージした以上の金額は利用できません。
年齢制限
デビットカードの年齢制限は、原則として15歳以上ですが、プリペイドカード・電子マネーには年齢制限はなく、15歳未満でも利用できます。
ポイント/キャッシュバッグ
プリペイドカード・電子マネーはデビットカードと同じく、カードや電子マネーによってポイントプログラムやキャッシュバックの有無が異なります。
クレジットカードとデビットカードは使い分けることもできる
デビットカードとクレジットカードは、それぞれの特徴に合わせて上手に使い分けることが大切です。具体的な使い分けの方法についてご説明します。
使いすぎが不安なときはデビットカード
デビットカードは銀行口座の残高までか、自分で設定した金額までしか利用することができません。クレジットカードは、使いすぎてしまうかもしれないという不安がある場合は、デビットカードの方がおすすめです。
ポイントやキャッシュバックを重視するならクレジットカード
利用した金額に応じてポイントがついたりキャッシュバックされたりするシステムはデビットカードもクレジットカードも同じです。しかし、一般的に、ポイントやキャッシュバックの還元率はクレジットカードの方が高く設定されています。
ポイントプログラムやキャッシュバックなどでお得に利用したい場合は、クレジットカードのほうがいいでしょう。
支払いを先延ばしにしたいときはクレジットカード
手元や銀行口座に現金はないが購入したいものがある、という場合はクレジットカードの利用がおすすめです。
利用した時点で銀行口座から即時引き落としされるデビットカードとは異なり、クレジットカードを利用した分の支払いは1カ月程度先になります。
毎月の支払負担を分散させたいときはクレジットカード
デビットカードは1回払いしか利用できません。しかし、クレジットカードであれば、利用時に分割払いやリボ払い、ボーナス払いなど複数の支払方法から選択することができるため、支払負担を分散させることができます。
クレジットカードの2回払いやボーナス払いであれば手数料がかからないことも多く、支払いの負担を分散させやすいでしょう。ただし、分割払い、リボ払いは支払手数料がかかり、最終的な支払負担が増える可能性があるため、注意が必要です。
クレジットカードとデビットカードを賢く使い分けよう!

デビットカードは使いすぎを防止することができますし、原則として年会費無料で審査が不要です。
デビットカードとクレジットカードにはそれぞれメリット・デメリットがありますから、理解した上で賢く使い分けるといいでしょう。
おすすめのクレジットカード
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次年度以降 |
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11,000円(税込) |
22,000円(税込) |
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特長 |
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最短発行期間 | 最短翌営業日 | 最短翌営業日 | 最短3営業日 |
※1ポイント5円相当の商品に交換の場合
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カード種類
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国際ブランド
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- デビットカードとクレジットカードの違いは?
- デビットカードを利用すると、即時に引き落とし口座から利用代金が引き落とされます。一方、クレジットカードは、翌月以降の支払日にまとめて利用代金が引き落とされます。デビットカードとクレジットカードでは、このような利用代金の引き落としタイミングのほか、カード利用の年齢制限、ETCカード機能の有無などの違いがあります。
詳しくは「デビットカードとクレジットカードの違い」をご確認ください。 - デビットカードを使うメリットは?
- デビットカードは、引き落とし口座残高の範囲内でしか使えないため、残高を超えた使いすぎを防ぐことができます。また、デビットカードの作成には審査が不要で、原則15歳以上(中学生不可)から持つことができるので、クレジットカードよりも持ちやすいこともメリットの1つです。デビットカードの中には、クレジットカードと同様、利用額に応じたキャッシュバックや不正利用時の補償のほか、旅行傷害保険が付帯されているものもあります。
詳しくは「デビットカードのメリット」をご確認ください。 - デビットカードのデメリットは?
- デビットカードは、引き落とし口座の残高内でしか利用できないことやクレジットカードのように分割払いができないことがデメリットです。また。キャッシュカードと一体型のJ-Debit(ジェイデビット)という種類のデビットカードの場合は、ネットショッピングに利用できないこともデメリットとして挙げられるでしょう。
詳しくは「デビットカードのデメリット」をご確認ください。