会社経費の支払い効率化術
2024年4月25日

法人がETCカードを持つメリットは?個人用との違いや作り方を解説

法人がETCカードを持つメリットは?個人用との違いや作り方を解説

仕事で有料道路を使う機会が多い場合、法人用ETCカードがあると便利です。有料道路の通行がスムーズになるだけでなく、経費削減につながったり、経理事務の負担が軽減されたりするメリットもあります。
ここでは、法人用と個人用ETCカードの違いをはじめ、法人用ETCカードを持つメリットやカードの種類、作り方を解説します。

法人用ETCカードとは法人や個人事業主名義のカード

法人用ETCカードとは、法人名義や個人事業主名義で契約したETCカードのことです。法人用ETCカードと呼ばれていますが、個人事業主も持てるものもあります。

ETCカードは有料道路の通行料を支払うICカードで、セットアップしたETC車載器にETCカードを挿入した状態なら、有料道路のETCレーンを時速20km以下で通行するだけで、自動で走行区間と距離を確認して料金の精算が可能です。通行料は、使っているETCカードによって、クレジットカード決済や後日振り込みといった方法で支払います。

なお、ETCシステムを利用するには、ETCカードとETC車載器の2つを用意し、車両情報をETC車載器に登録するセットアップを済ませておくことが必要です。セットアップは登録店でしか行えないので、登録店に依頼しましょう。新しくETC車載器を取り付けたときのほか、ナンバー情報などの車両情報が変更になった場合も、ETC車載器のセットアップが必要になります。

法人用ETCカードと個人用ETCカードの違い

法人用ETCカードと個人用ETCカードの機能や使い方は同じですが、法人用ETCカードは割引率が高いという違いがあります。そのため、有料道路をよく使用する法人や個人事業主の場合は、法人用ETCカードを使ったほうが経費削減につながるでしょう。また、法人用ETCカードの種類によっては、法人カードに経費支払いをまとめられるので、精算の手間がかからないという違いもあります。

法人用ETCカードを持つメリット

法人用ETCカードはビジネスシーンにおいて、さまざまなメリットがあります。法人や個人事業主がETCカードを持つ主なメリットは、以下のとおりです。

法人用ETCカードを持つメリット

  • 最大30~50%の割引制度がある
  • ご利用金額に応じてポイント還元が受けられる
  • 交通費の立替精算が不要で経理事務の手間が減る

最大30~50%の割引制度がある

法人用ETCカードを持つメリットには、曜日や時間帯にあわせた割引制度を受けられることです。例えば、法人用ETCカードによって異なりますが、高速情報協働組合のWEBサイト「法人ETCカード」によると、土日祝に利用すると休日割引として30%オフ、午前0~4時なら深夜割引として30%オフ、平日の指定時間であれば平日朝夕割引として最大50%オフといった対象の有料道路の割引制度が受けられます。
なお、平日朝夕割引の利用には、ETCカードでのご利用金額に応じたポイントをためられる「ETCマイレージサービス」への登録が必要で、大口・多頻度割引との併用はできません。

ご利用金額に応じてポイント還元が受けられる

ご利用金額に応じてポイント還元が受けられることも、法人用ETCカードのメリットのひとつです。たまったポイントは、ご利用金額への充当や割引にあてられます。ポイントのため方は、ETCマイレージサービスを利用するほか、クレジットカード機能付きのETCカードであれば、クレジットカードのポイントとして加算されます。

交通費の立替精算が不要で経理事務の手間が減る

法人用ETCカードを持つメリットには、交通費の立替精算が不要で、経理事務の手間が減ることが挙げられます。法人用ETCカードにクレジットカード機能が付いていれば、クレジットカードのご利用金額とまとめて引き落とされるので、立替精算が不要です。そのため、従業員の負担が減ると共に、経理の負担も軽減できます。
また、クレジットカードの利用明細を見れば、いつ、どこで、いくら利用したかが一目でわかることもメリットといえます。

法人用のETCカードの種類

法人用のETCカードの種類

法人用のETCカードには、法人カード付帯のETCカード、ETCコーポレートカード、ETC協同組合や高速情報協同組合が発行する法人ETCカードの3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

法人カード付帯のETCカード

法人カード付帯のETCカードは、カード会社で申し込みを行う、クレジットカード機能付きのETCカードです。法人カードの付帯サービスとしてETCカードの作成が可能で、低いコストで発行できるのが特徴です。ETCカードでの支払いを法人カードにまとめられるので精算の手間がかからず、ご利用金額に応じて法人カードのポイントがたまるといったメリットがあります。そのため、法人カード付帯のETCカードは、交通費を含めて経費を一元管理したい人向きです。

なお、法人カード1枚につき複数枚のETCカードの発行が可能という場合もありますが、発行枚数やポイントの付与率は、法人カードによって異なります。

ETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードは、東日本高速道路株式会社と中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社が共同で発行している法人向けのETCカードです。クレジットカード機能はなく、通行料金や各種手数料の支払いは口座振替です。ETCコーポレートカードでは、大口や多頻度割引制度が利用できるため、大口利用や高速道路の利用頻度が高い事業者に向いています

ただし、発行・取扱い手数料や保守サービス料がかかるだけでなく、通行料金に応じてポイントがたまるETCマイレージサービスに登録できなかったり、ETCコーポレートカードの登録車両以外は利用できなかったりするので注意が必要です。
なお、ETCコーポレートカードを申し込むには、銀行や信用金庫などが発行した保証書を提出したり、銀行などへ保証金の預け入れを行ったりする必要があります。

法人用ETCカード

法人用ETCカードは、ETC協同組合や高速情報協同組合が発行する、法人や個人事業主向けのETCカードです。クレジットカード機能は付いておらず、口座振替での支払いになります。そのため、中小企業や個人事業主のうち、ETCカードのみ作成したい人向けです。

法人用ETCカードは、ETC車載器があれば、レンタカーやカーリースの自動車でも使用でき、ETCマイレージサービスも利用できます。
なお、法人用ETCカードの発行にはETC協同組合や高速情報共同組合への加入が必要となり、カード発行手数料や年会費に加えて、毎月の走行料金に対して5~8%の手数料がかかります。

法人用ETCカードはクレジットカード機能付きがお得

3種類の法人用ETCカードのうち、個人事業主や中小企業が利用するなら、特典の多い法人用のクレジットカード機能付(法人カード)のETCカードがおすすめです。
クレジットカード機能付きのETCカードであれば、ご利用金額に応じて、ETCマイレージサービスとクレジットカードそれぞれのポイントがためられます。また、ETCカードでのご利用分は法人カード利用分とまとめて引き落とされるので、経費管理を一元化できます。個人用のクレジットカードであれば、従業員が利用した分は立替精算の手間がかかってしまいますが、法人カード付帯のものであれば手間もかかりません。

実際、経費管理の一元化や立替精算の削減に魅力を感じて、法人カード付帯のETCカードを導入する声もあります。例えば、三菱UFJニコスの法人カード付帯のETCカードを取り入れた方は以下のような理由から導入を決めています。

三菱UFJニコスの法人カード付帯のETCカードを導入した理由

  • 役員個人のETCカードで後日精算しているが、ガバナンスの課題から社員の立替精算をなくしたくて導入した
  • 一般料金でなく、法人カードの料金を使ってほしい
  • 営業担当が使う社用車の費用を法人口座から引き落としたい
  • 経理部門でETCカードでの支出を管理したくて導入した
  • 現金主義だったがETCカードが必要なためにクレジットカード付帯のものにした
  • 税理士から法人カードの利用をすすめられたから

さらに、法人カードには出張費を削減する割引プランなど、ビジネスに役立つ付帯サービスを利用できることも導入のきっかけになっています。

クレジットカード付帯の法人用ETCカードの作り方

すでに法人カードを持っていて、付帯サービスにETCカードがあれば、カード会社に法人カードに紐づくETCカードの発行を申し込みます。この場合、審査はありませんので、新しく法人カードを発行するよりも短期で発行可能です。
一方、法人カードがない場合は、法人カードと一緒にETCカードを申し込み、審査を受ける必要があります。法人カードの申し込みには、法人なら法人と代表者の本人確認書類、個人事業主は事業主本人の本人確認書類が必要です。また、法人カードの審査は個人向けのクレジットカードよりも長くかかるため、余裕をもって申し込むようにしましょう。

詳しくはこちらの記事をご確認ください

ETCカードの発行が可能な法人カードを選ぶポイント

ETCカードの発行が可能な法人カードは数多くあります。その中から自社にあったものを選ぶには、以下のようなポイントに注目してください。

ETCカードの発行枚数

法人カードによって、発行可能なETCカードの枚数は異なります。事業を拡大したい場合に、ETCカードが1枚しか発行できなければ、法人カードやクレジットカード機能のないETCカードを発行しなくてはなりません。今後の事業展開も含めて、必要な枚数が発行できるかも選ぶ際に確認しておきたいポイントです。例えば、三菱UFJニコスの法人カードは複数枚のETCカードを発行できます。

法人カード年会費と付帯サービスのバランス

法人カードは基本的に年会費がかかりますが、カードのランクや年会費が高いほど付帯するサービスは充実しています。年会費が低くても必要な付帯サービスがそろっていなければ使い勝手が悪くなるため、ETCカードが発行できるだけでなく、法人カードの年会費と付帯するサービスのバランスを取ることも、選ぶ際には注意しましょう。

法人カードなら、三菱UFJニコスのビジネスカードがおすすめ

ETCカードが発行可能な法人カードにはさまざまなものがありますが、使い勝手のいいものを選ぶなら、三菱UFJニコスのビジネスカードがおすすめです。VisaとMastercard®から国際ブランドを選べる「三菱UFJカード ビジネス」、「三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」と、アメリカン・エキスプレス®の「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」といったランクの異なる3種類を展開しており、年会費と付帯サービスのバランスを見て、自社にあうものを選ぶことができます。

初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめの三菱UFJカード ビジネス

三菱UFJニコスが発行している「三菱UFJカード ビジネス」は、スモールビジネスや個人事業主の方が入会しやすく、初めてビジネスカードを持つ経営者におすすめです。

ビジネスカードのご利用金額は法人口座(屋号付き口座)からの引き落としになり、立て替え払いの負担を軽減したり、会計ソフトと連携して経費管理業務の効率化を図れたりします。また、引き落とし日に経費の支払日を一元化できるため、支払いまでにゆとりができて、キャッシュフローの改善などにも役立つでしょう。年会費は1,375円(税込)で、出張経費の削減に貢献する限定プランや、経費が割引価格になる優待サービスも利用可能です。

さらに、経費の支払いで1ポイント5円相当で使えるポイントがたまるだけでなく、ご利用金額に応じて基本ポイントを優遇するサービスや、入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍になる優待サービスなどもあります。
すでに法人カードを持っていて、ご利用可能枠を増やしたいという場合にもおすすめの1枚です。

三菱UFJカード ビジネスの特長

  • 出張経費の削減や経費が割引価格になる優待サービスがある
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算される

初年度の年会費が無料!優待サービスが充実したゴールドカード

三菱UFJカードゴールドプレステージビジネス

※アメリカン・エキスプレス®での
発行をご希望の方はこちら

三菱UFJニコスのビジネスカードには、お得なゴールドカードがあります。三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネス」の年会費は11,000円(税込)ですが、初年度の年会費は無料です。

また、ランクの高いゴールドカードならではの空港ラウンジサービス、JAL航空券をお得な運賃で予約できる優待サービスのほか、手数料無料でのゴルフ場の代理予約など、出張や接待をサポートするサービスが充実しています。

ご利用可能枠は100万~300万円ですので、出張費や接待交際費、仕入れ代、広告宣伝費の支払いなどにも安心して利用できるでしょう。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスは月間のご利用金額が10万円以上の方は基本ポイントの50%分が加算されます。経費管理業務の効率化だけでなく、たまったポイントを福利厚生プランに使ったり、マイルに交換したりすることで経費削減にもつながるのでお得です。

三菱UFJカード ゴールドプレステージ ビジネスの特長

  • 初年度の年会費が無料になる
  • タッチ決済対応でスピーディーに支払える
  • 国内とホノルルの空港ラウンジが無料で利用できる
  • ビジネスシーンでの優待サービスや割引サービスを利用できる

ビジネスリーダーにふさわしい、ステータス性と実用性に優れたプラチナカード

ランクの高い「三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」は、充実の優待サービスを付帯しています。経費管理の業務効率化だけでなく、ビジネス面においてさまざまなサポートがあるので実用性にも優れている1枚です。

例えば、24時間365日対応のコンシェルジュサービスが付帯されているので、国際便の手配や接待先のお店の予約、出張先での病気やケガなどをサポートします。また、世界1,400カ所以上の空港ラウンジを利用できる、プライオリティ・パスに無料で入会できるので、空港での時間も快適に過ごせるでしょう。

ほかにも、一流ホテル、厳選されたダイニングやスパ、レストランでの優待サービスがあり、接待や出張の際に使えるハイクラスなサービスがそろっています。
入会初年度は、国内利用で基本ポイントが1.5倍、海外利用で2倍になるので海外出張費や経費の支払いでお得にポイントがためられます。

三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カードの特長

  • コンシェルジュサービスを24時間365日利用できる
  • 世界1,400カ所以上の空港ラウンジが利用できる
  • 海外出張の際にカード使用者1名につきスーツケース1つを無料宅配できる
  • 入会初年度の基本ポイントが国内利用で1.5倍、海外利用で2倍になる
  • 国内の厳選されたレストランで2名以上の利用で1名分が無料になる
  • 一流ホテル、厳選されたダイニングやスパでの優待サービスがある
  • 国内利用分のポイントが1.5倍になる(入会初年度限定)
  • 海外利用分のポイントが2倍になる

法人カード付帯のETCカードを活用して経理負担を軽減しよう

法人用のETCカードは主に3種類あり、大きな違いはクレジットカード機能付きかどうかです。法人カード付帯のETCカードであれば、法人カードのご利用分とまとめて引き落とされるので、経費の一元管理ができ、経理事務の削減につながります。
三菱UFJニコスのビジネスカードは、3つのランクから選択可能で、ビジネスに役立つ付帯サービスも充実しています。法人用のETCカードを導入する際は、ぜひ検討してみてください。

おすすめのクレジットカード

カード名 スモールビジネスや
個人事業主の
最初の1枚におすすめ
経費や仕入れ代などに
余裕を持たせたい
経営者におすすめ
コンシェルジュなど
最高クラスの優待がほしい
経営者におすすめ
三菱UFJカード
ビジネス
三菱UFJカード
ゴールドプレステージ
ビジネス
三菱UFJカード
プラチナ・ビジネス・
アメリカン・
エキスプレス®・カード

年会費

1人目

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

11,000円(税込)

初年度は年会費無料

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

22,000円(税込)

2人目
以降

1,375円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

2,200円(税込)

※Visa、Mastercard®
どちらか一方の場合

3,300円(税込)

ご利用可能枠

40万~80万円

※ご契約法人単位

100万~300万円

※ご契約法人単位

100万~500万円

※ご契約法人単位

特長
  • 月間のご利用金額が10万円以上で基本ポイントの20%分が加算
  • 入会初年度は国内利用でポイントが1.5倍
  • 初年度の年会費無料!
  • 国内とホノルルの空港ラウンジサービスが利用可能
  • 月間利用が10万円以上で、基本ポイントの50%分を加算
  • 専用コンシェルジュが24時間365日対応
  • 世界1,400カ所以上で使える、空港ラウンジサービス、プライオリティ・パスに無料で入会可能!
最短発行
可能期間
3~4週間 3~4週間 3~4週間

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よくある質問
法人用ETCカードとは?
法人用ETCカードとは、法人名義や個人事業主名義で契約したETCカードのことです。法人用ETCカードと呼ばれていますが、個人事業主が持てるものもあります。なお、法人用ETCカードは、法人カード付帯のETCカード、ETCコーポレートカード、ETC協同組合や高速情報協同組合が発行する法人ETCカードの3種類があります。

詳しくは「法人用ETCカードとは法人や個人事業主名義のカード」をご確認ください。
法人用ETCカードと個人用ETCカードの違いは?
法人用ETCカードと個人用ETCカードの機能や使い方は同じですが、法人用ETCカードは割引率が高いという違いがあります。また、法人用ETCカードの種類によっては、法人カードに経費支払いをまとめられるので、精算の手間がかからないという違いもあります。

詳しくは「法人用ETCカードと個人用ETCカードの違い」をご確認ください。
法人用ETCカードの発行を受けるのに審査はありますか?
法人カード付帯のETCカードを申し込む場合はカード会社の審査があります。ただし、すでに法人カードを持っていて、ETCカードのみを発行する場合は審査なしで発行できることがあります。なお、ETCコーポレートカードや法人用ETCカードには審査はありません。

詳しくは「クレジットカード付帯の法人用ETCカードの作り方」をご確認ください。