会社経費の支払い効率化術
更新:2026年9月7日

収入印紙はいくらから領収書に貼付が必要?金額や貼り方を解説

収入印紙はいくらから領収書に貼付が必要?金額や貼り方を解説

一定金額以上の領収書を発行する場合や不動産売買契約書を作成する場合は、規定額の収入印紙の貼付が義務付けられています。収入印紙が必要な場合に貼付漏れしてしまうとペナルティが課せられるため、事業者は収入印紙のルールについて正しく知っておきましょう。
ここでは、収入印紙が必要となるタイミングをはじめ、貼付が必要な領収書の金額や購入方法、貼り方をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 収入印紙が必要な金額

    領収書の場合は、受取金額が5万円以上から収入印紙が必要です。受取金額によって収入印紙の金額も段階的に上がっていきます。

  • 収入印紙の貼り方

    収入印紙は課税文書に貼った後に、割り印(消印)を押します。正しく貼れていない、割り印が押されていない場合は印紙税を正しく納付したと認められず、ペナルティが課されます。

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収入印紙とは印紙税を納めるための証票

収入印紙とは印紙税を納めるための証票

収入印紙とは、税金や手数料、そのほかの収納金を徴収するために国が発行している証票です。
日本では印紙税法の規定により、経済的取引に伴って作成された契約書や領収書など一定要件を満たす文書には、印紙税という税金が課せられます。収入印紙は、この印紙税を納めるために発行される証票で、基本的に文書の作成者は収入印紙を購入し、文書に貼り付けることで印紙税を納めなくてはなりません。

収入印紙が必要な書類

収入印紙の貼付が必要になるのは、印紙税法が定める「課税文書」を扱うときです。国税庁のWEBサイト「No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断」によると、以下のすべての条件を満たすと課税文書に該当します。

課税文書の条件

  • 印紙税法別表第一に掲げられている20種類の文書により証されるべき事項(課税事項)が記載されていること
  • 当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること
  • 印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと

上記、条件のうち印紙税法別表第一に掲げられている代表的な課税文書は、以下の表のとおりです。

■ 代表的な課税文書の種類

文書の種類 主な課税文書
不動産、鉱業権、試掘権、無体財産権、船舶もしくは航空機または営業の譲渡に関する契約書 不動産売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書など
地上権または土地の賃借権の設定または譲渡に関する契約書 土地賃貸借契約書、土地賃料変更契約書など
消費貸借に関する契約書 金銭借用証書、金銭消費貸借契約書など
運送に関する契約書(傭船契約書を含む) 運送契約書、貨物運送引受書など
請負に関する契約書 工事請負契約書、工事注文請書、物品加工注文請書、広告契約書、映画俳優専属契約書、請負金額変更契約書など
約束手形または為替手形 左に同じ
株券、出資証券もしくは社債券または投資信託、貸付信託、特定目的信託もしくは受益証券発行信託の受益証券 左に同じ

※国税庁「No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで

なお、課税文書に該当するかどうかは名称ではなく、文書の内容で決まります。例えば、「覚書」や「合意書」という名称であっても、文書の内容が企業間取引の契約にあたれば、課税文書扱いになります。

収入印紙が不要な書類

非課税文書は、収入印紙が不要となります。非課税文書とは、文書の内容としては印紙税法別表第一に規定されている課税文書に該当するものの、例外的に印紙税を課さないと定められている文書のことです。
例えば、受取金額が5万円未満の領収書や、契約金額が1万円未満の請負契約の契約書などが該当します。

収入印紙が不要な非課税文書の例

  • 受取金額が5万円未満の領収書
  • 契約金額が1万円未満の請負契約の契約書

収入印紙はいくらから必要?

課税文書に貼付すべき収入印紙は、文書の種類と取引金額によって細かく定められており、印紙税法の別表第一にまとめられています。
例えば、売上代金の領収書の場合、受取金額が5万円以上から収入印紙の貼付が必要です。領収書に記載された受取金額ごとに収入印紙の額は、以下の表のように規定されています。

■ 領収書に貼付する収入印紙の額

領収書に記載された受取金額 貼付すべき収入印紙の額
5万円未満 非課税なので貼付不要
5万円以上100万円以下 200円
100万円超200万円以下 400円
200万円超300万円以下 600円
300万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 2,000円
1,000万円超2,000万円以下 4,000円
2,000万円超3,000万円以下 6,000円
3,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 2万円
1億円超2億円以下 4万円
2億円超3億円以下 6万円
3億円超5億円以下 10万円
5億円超10億円以下 15万円
10億円超 20万円
受取金額の記載のないもの 200円

※国税庁「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで

なお、消費税が区分表記されている場合、取引金額は消費税を含めない額となります。例えば、領収書に「領収金額5万2,800円(うち消費税4,800円)」という記載があれば、取引価格は4万8,000円なので非課税となり、収入印紙を貼る必要はありません。

収入印紙の購入方法

収入印紙を購入して文書に貼付するのは、課税文書の作成者です。個人事業主が発行する領収書など、文書の作成名義人が個人である場合は個人、会社間で結ぶ契約書など、文書の作成名義人が法人である場合は法人になります。不動産売買契約書など、共同で作成する文書の場合は双方が作成者となるので、印紙税も半分ずつ納付することが一般的です。
ここでは、収入印紙の購入方法と貼り方を見ていきましょう。

収入印紙の購入方法

収入印紙は、法務局や郵便局、印紙売りさばき所であるコンビニエンスストア、金券ショップなどで購入できます。ただし、施設によって、取り扱っている収入印紙が異なります。
法務局や郵便局は、基本的に31種類ある収入印紙のすべてを販売していますが、コンビニエンスストアは基本的に200円の収入印紙のみの扱いで、高額な収入印紙は購入できません。金券ショップは、額面より1~2%ほど安く購入できることもありますが、取り扱いのある収入印紙の種類や数は店舗の在庫次第になります。

収入印紙を購入できる場所

  • 法務局
  • 郵便局
  • コンビニエンスストア(取り扱いに制限あり)
  • 金券ショップ

収入印紙の貼り方のルール

収入印紙には貼り方のルールがあります。また、収入印紙が必要な課税文書に貼り付け忘れたり、貼り方を間違えたりすると無効になり、ペナルティが課されるため注意が必要です。正しい収入印紙の貼り方を確認しておきましょう。

収入印紙の貼り方

収入印紙を貼った方のサンプル

収入印紙は、切手のように裏面にのりが付着しているので、水分をつけて課税文書に貼ります。貼る場所に法律上の決まりはありませんが、契約書であれば左上に貼ることが一般的です。書類自体に貼る場所が指定されている場合もありますが、不明な場合は取引相手と取り決めた場所に収入印紙を貼ります。

割り印(消印)をする

収入印紙を貼った上で、書類と収入印紙の両方にまたがるように割り印(消印)を押す必要があります。割り印は、収入印紙が使用済みであることを表す役割があり、割り印をしていないと納税したことになりませんので注意してください。

割り印には、事業主の個人名や法人名がわかる印鑑を押印しますが、契約書に押した印鑑や社判を使うのが一般的です。ボールペンで氏名や社名の署名を書くことも可能ですが、偽造されやすいので注意しましょう。

収入印紙を貼らなかったらどうなる?

収入印紙を貼り忘れたことが税務調査などで発覚すると、ペナルティとして過怠税が課され、納付しなかった印紙税額の3倍に相当する額を徴収されることになります。税務調査の前にみずから印紙税を納付していない旨を申し出た場合は、徴収される税額は本来納めるべき税額の1.1倍が徴収されます。

なお、収入印紙を貼っていても、割り印が押されていないと過怠税の対象となるので注意しましょう。この場合の過怠税は、消印されていない印紙の額面と同額が徴収されることになります。

収入印紙と収入証紙、普通切手との違い

収入印紙と間違いやすいものとして、収入証紙と普通切手があります。収入印紙と収入証紙、普通切手の違いは、発行元と支払う内容です。収入印紙は国が発行している証票で、国税や各種手数料などを納めるために使用します。収入証紙は地方公共団体が発行している証票で、各種申請における手数料や使用料などを支払う際に利用し、普通切手は日本郵便株式会社が発行している証票で、郵便料金の支払いに利用します。

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クレジットカード決済や電子データ取引なら収入印紙の貼付は不要

クレジットカード決済や電子データ取引の場合、収入印紙の貼付は不要になります。クレジットカード決済の場合、購入時点で売手は代金を受け取っていないため、クレジットカード決済時に店側が発行するレシートや領収書は、課税文書である印紙税法上の受取書には当たりません。そのため、収入印紙の貼付は不要です。ただし、レシートや領収書上に「クレジットカード利用である」旨の記載がないと、印紙税法上の領収書とみなされ、一定金額以上の場合は収入印紙を貼付する必要があります。

また、電磁的記録は文書にあたらないので、電子データで発行する領収書や電子契約に収入印紙を貼付する必要はありません。

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領収書などを発行する際は収入印紙に注意しよう

取引金額が5万円以上の領収書や取引金額が1万円以上の請負契約書など、印紙税法の定める課税文書に相当する文書を作成した場合は、収入印紙の貼付が必要になります。同じ種類の文書でも、取引金額によって必要な収入印紙の額が変わってくるので、契約書などを作る際は事前に確認しておきましょう。
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よくある質問
収入印紙が必要なのはどんなとき?
収入印紙の貼付が必要なのは、印紙税法が定める「課税文書」に相当する文書を扱うときです。課税文書には、取引金額が5万円以上の領収書、不動産売買契約書、取引金額が1万円以上の請負契約書、10万円以上の約束手形や為替手形などがあります。

くわしくは「収入印紙が必要な書類」をご確認ください。
収入印紙はどこで購入できる?
収入印紙は、法務局や郵便局、印紙売りさばき所であるコンビニエンスストア、金券ショップなどで購入できます。法務局や郵便局では、基本的にすべての収入印紙を取り扱っていますが、コンビニエンスストアでは、多くの場合200円の収入印紙のみ販売されています。また、金券ショップでは店舗によって取り扱っている収入印紙の種類や数は異なります。

くわしくは「収入印紙の購入方法」をご確認ください。
収入印紙を貼り忘れるとどうなる?
課税文書に収入印紙が貼られていないと、文書作成者にはペナルティとして、納付しなかった印紙税額の3倍に相当する金額の過怠税が課されます。ただし、税務調査などの前にみずから申し出た場合は、納付しなかった印紙税額の1.1倍が徴収されます。

くわしくは「収入印紙を貼らなかったらどうなる?」をご確認ください。